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海外技術支援会社 (株)コメッツの設立

雑誌「光学技術コンタクト vol. 35, No. 9 (1997)pp. 485-486より転載
著者: 辻内順平 (東京工業大学名誉教授、協会参与)


辻内 順平
辻内 順平

戦後平和産業に転換した光学工業は、カメラや双眼鏡の輸出から始まって、現在では世界のトップの位置を確保するまでに発展しました。一方、研究の分野でも、工業の発展と相まって着々成果を上げ、現在では国際的にも大きな寄与を果たしているといって良いかと思います。

このような事情もあって、光学の分野を専攻する学生の日本への留学希望は多く、筆者も東工大 、千葉大在職中に受け入れた留学生はかなりに数に上っています。これらの留学生は、アメリカやヨーロッパの先進国から来る例もありますが、やはり発展途上国からの受け入れが遙かに多いのが現状です。しかし、これら発展途上国からの留学生も、それぞれの国にとってはトップの一握りに過ぎず、さらに多くの若い研究者志望の人々が取り残され、不自由な環境で学んでいます。留学して学位が取れた後帰国しても、そのような環境と貧弱な設備での研究を続ける例は少なく、そのうち他の職業に転身したり、再び外国に出かける例も少なくありません。最近では、帰国をためらって日本での就職を考えたり、アメリカその他の外国へ出かける者も増えています。

一方、日本から学術交流のため外国へ出かける場合、このような発展途上国へ出かける場合も少なくありません。筆者自身、比較的このような国々へ出かける機会が多かったため、現地での教育・研究の現状を見るにつけ、このような状況を何とか改善し、留学生が本来の役割を果たせるように、またそれが新しい後継者に受け継がれる様な環境を作るために協力できないかと常々考えて来ました。たとえば、日本の大企業で古くなって償却してしまうような機材でも、向こうでは価値を持つ場合が少なくないので、何とか活用の方法はないであろうかというようなことです。

筆者も大学在職中、自身の研究室のためにこのようなことを考えない訳ではなく、事実償却の終わったレーザー管を使わせて頂いたこともありましたが、結局個人のつてを頼る以外には適当な方法が無く、なかなか無心もできないので、そのうちにあきらめてしまった経験を持っています。時々、終了した国家プロジェクトの後始末のため、機材の再利用の通知が来ることもありましたが、あまり魅力的な品物もなく、リストを見るだけに終わっていました。筆者が国立研究所から大学へ移籍したとき、設備の一部を移管する手続きをとりましたが、実現したのは数年後で、実際の役には立たなかった経験もあります。

一方、発展途上国の研究所が、このような件で日本企業にアプローチをしようとしても、適当なネットワークがなく、事実上不可能に近いと聞いています。外務省のODAや文化無償も有効な手段ではありますが、実際に援助を受けるにはなかなか大変のようですし、予算も削減され始めましたので、ますます難しくなることと思います。

たまたま、1970年にメキシコのINAOE( 国立天文学 ・光学 ・電子工学研究所 )の研究者である コルネホ教授 を東工大の筆者の研究室で受け入れたことが縁となって、相互の交流が始まり、筆者が退職した後も 東工大 とINAOE の関係が続いています。その彼が先だって来日したとき、同じ様な提案を受けました。つまり、日本の大企業で使わなくなった機材を譲り受けることができないであろうかということです。彼は、つい数ヶ月前までINAOEの光学部長であり、また少し前までメキシコ物理学会の会長であったため、INAOEのみではなくメキシコ全体の状況に詳しく、身をもって教育・研究の環境整備に苦労して来ただけに、放っておけない切実さを感じました。

そこで、昨年日立製作所を退社して独立された米澤成二氏が、 コルネホ教授 と筆者との長年にわたる共通の友人であった関係もあり、米澤氏と筆者とで構想を練りました。そして同じくソニーを昨年退社して独立した若い研究者の堀米嘉秀氏も意気投合し、この3人で海外技術支援をする会社(株)コメッツを設立することになりました。7月に会社は登記を行い、事務所を南大沢の駅前のオフィスビルに開設しました。コメッツの名前は、米澤、堀米の米米、彗星の如く現れて発展国援助を行うという意味を込めて名付けました。

このような研究支援会社は前例がないようですが、今後発展途上国の研究所と読者の皆様方の企業との橋渡しをさせて頂くのがこの会社のつとめと考えています。我々はこの事業を通じて利益を上げることは全く考えていませんし、スタッフは全員ボランティアで協力しています。

研究機材の支援だけではなく、途上国の研究者の受け入れ先を紹介して、適当な研修をさせることもこの会社の大きな目的の一つになっています。発展途上国では、身につけた学問や技術を活用し、またさらに研鑽するための場所が必ずしも整備されているとは言えません。そのために折角の高等教育も風化し、時間と共に能力の低下が心配されます。このような傾向を防ぎ、将来の発展を期するために、日本の適当な会社や研究機関で研修をさせることが必要と考えています。皆様のご協力をお願いする次第です。

この事業の運営に我々が全力を尽くすのは当然でありますが、この会社がどうなるかは読者の皆様のお力添えにもかかっています。現在、メキシコから第1次の希望機材の リスト が到着し、その具体的な処置を検討中です。本来は各メーカーの皆様に直接お願いに行かなければならないところですが、須賀協会専務理事の特別のお計らいで、光学技術コンタクトの焦点に寄稿をさせて頂くことになりました。

皆様に気軽にコンタクトして頂き、事業の現状やお願いをup-to-dateに知っていただくために、ホームページ を開設しました。どうか時々ホームページ をご覧頂き、ご意見や情報をお寄せ頂きたいと存じています。さしあたっては、途上国からの要求機材のリスト などをご覧頂き、お心当たりの情報をお寄せいただくことをお願いしたいと思っています。皆様のご協力をお願いする次第です。


(辻内 順平)
Dr. Jumpei TSUJIUCHI - Professor emeritus of Tokyo Institute of Tehcnology -



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